意識高めでARIAを読んでみた 10冊目
こんにちは!さわこです。 今回はこちら!
ARIAです!
〜お品書き〜
概要
ARIAは2002年から2008年にかけてコミックブレイドで連載された天野こずえ先生の作品です。
2005年からアニメ放送も開始、3クール放送されて2021年に映画化も発表されました。
あらすじ
時は2300年くらいの未来、テラフォーミングされた火星「アクア」にあるイタリアのヴェネツィアをモチーフに作られた観光都市「ネオ・ヴェネツィア」が作られた。そこでゴンドラを操る水先案内人「ウンディーネ」になるべく「マンホーム」(地球)からやってきて「ARIAカンパニー」に入社した女の子水無灯里は1人前(プリマ)を目指して見習いウンディーネの藍華、アリスの3人で日々修行を重ねる。
ここがすごい
私がARIAを読んでいて強く感じたのはマンホーム(地球)とアクア(火星)の見せ方です。
テラフォーミングされたアクア(火星)は水の惑星となりました。重力も気候も地球に合わせて人間が普通に住める環境になりました。その結果としてアクアから火星感が全く感じられないのです。
普通星間移動をすると移動先の惑星からはその惑星らしさを感じるように書かれます。わかりやすい例でナメック星をイメージしてみてください。空は緑色で青い葉が茂った木が生えてる、異様に近い衛星が空を回ってます。すぐにここはナメック星だと分かるわけです。
それに対してアクアでは火星の公転周期や重力の話は出てくるもののここが火星であるという実感がないんです。人間が普通に暮らせる水の惑星を読者は地球としか捉えられないのです。
さらに作者の技術と灯里などのキャラのせいでやたらと郷愁的に感じます。火星のイタリアっぽい街を。
じゃあマンホームはどうなっているのか?作中でマンホームの絵は一切描かれません。夜に星空が見られない、温泉が無いといった情緒に乏しい言及しかされません。つまり、マンホームの様子は読者に想像させるだけなんです。マンホームから地球感が全く感じられない、つまり地球じゃないと感じるのです。
そしてこの錯覚のような感覚を決定的にしているのが呼び方です。マンホーム、アクアと呼ぶので地球っぽい星がアクア、地球っぽくない星がマンホームと読者は感じます。
その結果、味気ない星マンホームで元地球というふうに感じてしまうのです。
まとめると、
我々読者は地球っぽいアクアを地球のように感じてしまい
地球っぽくない地球を雑にしか扱えない
作者によって火星を地球のように感じる錯覚をしてしまう
けどキャラは満更でもない顔をして火星に住んでる。
そして思い出すのがこの世界が300年後であるということ。
この描き方に感動しました…
ARIAはまだまだ語りたいことがあるのですが、今回はここでおしまいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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